『Matthias et Maxime マティアス&マキシム』2019(カナダ、フランス)

『Matthias et Maxime マティアス&マキシム』2019(カナダ、フランス)

日本公開 2020.9.25
幼なじみのマティアスとマキシム。
おなじく兄弟同様の仲良しグループの1人リヴェットから罰ゲームとして「妹が作る短編映画に出てほしい」と頼まれ、断り切れずに承諾。
ところが、その中で二人のキスシーンがあることを知らされて動揺する。
なんとか撮影を終えたものの、それをきっかけにお互いが心の底に抱いていた思いに気づいてしまう。

監督:グザヴィエ・ドラン
脚本:グザヴィエ・ドラン

マティアス(マット):ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス
マキシム(マックス):グザヴィエ・ドラン
リヴェット:ピア・リュック・ファンク
フランク:サミュエル・ゴティエ
ブラス:アントワン・ピロン
シャリフ:アディブ・アルクハリデイ
リサ:キャサリン・ブルネット

エリカ:カミーユ・フェルトン
フランシーヌ:ミシュリーヌ・バーナード


感想 『It Chapter Two IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』以来の動くドランが拝めることを楽しみに映画館へと向かった。
『It Chapter Two』(どうでもいいけど邦題長すぎでしょ)では、出てるなんて知らずに観に行った。
突然の登場に「ドラン!ラッキー」と思って観ていたら、やり場のない悲しさと怒りにがあふれてきた。
あれが実話だなんてひどい、あんまりだよぉ。

そんなことがあったので、今作にはかなり期待していたのだ。

中心になるマットとマックスの描写がよかったのはもちろんなんだけど、 その他の友だちとの友情もよく描かれていて、今までのドラン作品とはずいぶん違っていた。
男の子たちが無邪気にじゃれあっているところなんて楽しそうで「ちょっと混ぜてよ」って言いたくなる。
お互いが信頼し合い寄り添っているのが伝わってきて、なんとも言えない安堵感があったのもよかった。
この作品を作るきっかけとなった『Call Me by Your Name 君の名前で僕を呼んで』が甘く幸せなときを描いていてファンタジー寄りなのに対して、 『Matthias et Maxime マティアス&マキシム』は二人の心の葛藤が描かれていて、より現実的。
相手への思いを自分自身が認めて受け入れ、解放することへの抵抗。


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